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2010年2月14日 (日)

妹と東久留米サイクリング

木曜日から実家に帰っている。

昨日の天気が悪く、今日は比較的晴天だったので、
本当はみんなでどこかにドライブになぞ行きたかったのだが、
妻の体調が悪くなんとなく家の中でくすぶっていた。

(Disney の Carsなんかを見たりして・・)

2時ごろなんとなく妹と二人でサイクリングにいくことになった。

家の近く(自転車で10分ぐらいのところ)で六仙公園という公園
を東京都が建設中であり、ちょっとその工事が進んだという話だったので
とりあえずそれでも見に行こうというお題で我々は出発した。

家を出てすぐ、まず森をとおることにした。
実家に帰る時はとりあえず家のとなりの森を散歩することが
多いのだが今回の帰省(っていうほどじゃない。月1回ぐらいのペースなので)
ではまだ森の散歩をしていなかったので、ちょうどよかった。

森を抜け、畑や住宅地を抜ける道中、蝋梅が咲いている家が何件かあった。
また、道沿いの畑に咲いている蝋梅の花は顔を近づけて香りを楽しむこともできた。

毎年のことながら、春の訪れが待ち遠しいこの季節、
蝋梅や梅の花は僕達に元気をくれる。

六仙公園

目的の公園についた。

六仙公園は数年前から少しずつ整備されつつあるが、
まだ大半は土地未取得で住宅やら畑が広がる中で
すこしずつ虫食い的に公園予定地というのがぽつぽつある状態。
非常に小さな部分が部分的に開園しているものの、
まだまだ魅力的とは言い難い。

公園予定地の中には、東久留米市立第八小学校という
閉校予定の小学校が含まれている。

学校の屋上に「ありがとう。ふるさと」みたいな看板的なひらがな群が
掲示してあるのをさして、妹が「なんだかせつなくない?」といった。
僕が何気なく「べつに」と答えると、
「おにーちゃんは、開発側の人間か。
 エンジニアはやだねぇ。」などといわれてしまった。
うーむ。「べつに」の後に、「どーでもいいよ」とはいってないんだけどなぁ。
僕もちょっと切ないなぁなんて思っていたのに・・
ただ、公園になるならそれもいいかなという思いとのバランスのなかで
「切ないから開発反対」とまで言う気はなかったので、
何気ない答え方をしただけだった。まあいいや。

確かにその小学校の卒業生からしたら、さびしいんだろうな。と思う。
街並(村といったほうがいいような風景だが)が変わるというのは、
誰かが切ない思いをするものだと思う。

僕も、風景はなるべく変わらないほうがいいと思っている。
だけど、土地利用の適正化というのは、やっぱり大事だと思う。
すなわち、風景を変えるときは、考え抜いて、
そうやすやすと変えてゆくのではなく、
最低100年はみんなでその風景を愛して行こう・・みたいな
気概をもって変えてゆくのがいいんじゃないかなと思う。

氷川神社

その後、湧水地の横をとおって氷川神社に着いた。
神社に近づく坂道を降りるとき、
妹がいたずらっぽく、「氷川神社って最近、驚き要素があるんだよね・・」的なことを言った。

なんのこっちゃと思いながら、特に気にせずお賽銭を10円入れて、
家内健康安全なんかを祈って、さて帰るぞと思ったそのとき、
妹が横にあるテントに入って行った。

妹は2年前から、何をおもったか東大の宗教学修士課程なんていうものをやっている。
一昨日は昨年末に出した修士論文の口述試験というやつだったらしく、
なんだか教授陣に「論文が長すぎる」だの「内容は4分の1でいい」
「これは、論文を書く前のメモだ」などと言われたそうで、
昨日は突然泣き出したりしてちょっと気持ちが不安定のようだ。

神社の横にあるテントに入ってゆくという行為は、おそらく
僕一人ならやらないオプションなのだが、宗教学なんてのを
やっている妹がとる行動としては自然だと思った。

テントに入ると、机が並んでいて、その上に「皇族」とかいう
雑誌が並んでいたり、署名用紙が置いてあったりした。

・選択的夫婦別姓反対
・外国人への地方参政権付与反対

という二つのお題で署名してくださいとのことだった。

「日本の政教分離ってどうなっちゃってるんだろうね」

と妹が言った。妹がいっていた「驚き」とはこのことだった。

僕は政教分離の趣旨やあるべき線引きの塩梅など
イマイチよくわからないところもあり、うーむというだけだったが、
なんとなく夫婦別姓反対のところには署名してみた。
(5年ほど前、このブログにも反対って書いたし・・)

妹はそのことに少々不満だったようで、
少しだけ選択的夫婦別姓に関する議論になった。
まあ、現状は男にとって都合のいい制度であり
女にとってみれば、現実問題として姓が変わるというのは
わずらわしいのは理解できる。・・っていうか、そんな簡単な
話でないことも理解しているつもりだが。

まあ、そういうことで、兄妹といえども色々と
信条を異にすることは多いが、妹とする議論は
なぜかいつも楽しい。 おそらく、僕にとって、
誰とする議論よりも一番面白いのが妹との議論だ。

議論しながら、我々は再び自転車に乗ってサイクリングを再開した。

もう目的地はなかったが、我々はなんとなく
落合川沿いの遊歩道を進んだ。
いつ来ても、この遊歩道は気持ちがいい。

今日も水面にカモ達が遊び、
岸では子供たちや散歩の犬が楽しそうにしている。

我々は竹林公園の近くの橋まで川沿いの遊歩道を楽しんだ。

竹林公園

この橋のあたりに、8月ごろ、みんなで来て虹をみたことを思い出した。

あのとき虹がもっと見える場所を求めて、畑の向こうに大きな
屋敷林と農家が見える場所にきた。今日は同じ場所で、
赤白の梅が咲き誇っていてうれしかった。

F1000198竹林公園の入り口まできたところで、公園に自転車で入れるかどうか議論になった。
妹は「やめとこーよ」といったが、僕は、気にせず自転車で入って行った。

竹の根っこがところどころで横切る土の道。ちょっと上り坂になった、誰もいない竹林公園の中をときどき立ち姿勢になって力を加えながら自転車のペダルをこいでいて、ふと気付いた。

小学生のころとほとんどおなじ気持ちになっている。

F1000197そういうえば、あの頃もこんな感じだったな。
「妹はどうせついてくるし・・」的な気持ちで、前だけを見て力いっぱいペダルをこいで・・・
ベンチのところで振り返ると、やっぱり妹は一生懸命ついてきていた。

昔と違うのは、妹に余裕があること。なんだか携帯電話でこっちの写真を撮っている。僕も負けずに写真を撮りかえした。


その後、公園を抜けて元の道に出て北に向かった。
このあたりは、5年以上前に車で通って以来だ。

見知らぬY字路で、妹が自動販売機をみつけた。
「おにーちゃん、ジュースかおうよー」

カロリーが気になる僕はあまり気が進まなかったので、
何も買わなかったが、それを察したのか妹は温かいお茶を一本かって
「ひとくちあげるよ」と言ってくれた。そして、キャップをあけると、
「はいっ」と一口目を僕にくれた。

・・・思えば、なんてかわいい妹なんだ・・・
・・・・ 今、これを書くまで気づかなかった・・・

僕は、なんとなく一口をもらって、「ありがとっ」といって、
角の所に張られた選挙ポスターに関心が移ってしまった。

Kさんというこのポスターの人は、確か僕と同じ中学高校の1年先輩で
こないだまで自民党の衆議院議員だったはずだ。
しかし、昨年夏の選挙で民主党に議席とられちゃった気がするなぁ

なんて思いながらよくよく見てみると、「これまで4年間ありがとう。
これからも、心機一転がんばるさ」的なことが書いてあって、記憶の
正しさを確認しつつ、ちょっとだけ「がんばってな」的な感情になった。

その後、少し道に迷いながら笠松坂の交差点に出た我々は、
ひばりが丘団地のほうに進んでいった。

ひばりが丘団地

団地の中は広々していて昔から気持ちいい。

ここ10年で建て替えが起こってだいぶ雰囲気が変わったが、
新しい空間はよくできていてサイクリングしていても楽しい。

しばらく走ると、まだ古い建物が残っているエリアに出た。
人が住んでいるのかどうか不明だったが、2階建のその
建物を見ながら、妹といろんなことを話した。

「安くアーティストでも住まわせたらいいんじゃない?」
「治安が悪くなる心配もあるし、そういう感じにはならないんじゃないの?」
「日本人の平均的な空間利用ってのが大きくなったんだろうね。
 今の人はこの広さじゃ足らないでしょ。」
「でも、専用庭なんかがついてて、これはこれで結構贅沢じゃない?」
「私、こういうところがぴったりかも。ひとりには十分な広さでしょ?安ければうれしいし」
「そうだね。ちょうどお似合いかも・・!」
「えー。 ひどい」
「でも、ホント、今の日本人って家は広くなったけど、庭はせまくなってない?
 ウチもそうだし、ある意味、住環境として貧しくなってる気がするよ。」

そうこうしていると、団地の出口の信号に出た。
この先は、フォレストレイクという6-7年ほど前に分譲された
そこそこ値のはる集合住宅群だ。

フォレストレイク

実は、自分はひばりが丘団地に入ったあたりから、ここを通るつもりでいた。

敷地の中に木々が多く、池やカフェなんかがある
環境共生型の集合住宅である。造成当時は植えられたばっかりで
不自然だった木々が育って立派になり風景として住宅群となじんできて、
経年劣化ならぬ経年優化しているさまを見てみたかったのだ。

当時購入も検討したが、職場から遠いこともあり見送ったのだが、
その後、僕が横浜にある現在住む住居を選ぶうえで大いに影響を受けた。

住人でなくても(遠慮しつつ)入れる構造となっているので、
遠慮しつつ入らせてもらった。妹は「あたし、ここ買おうかなぁ」なんて
いってたので、ま、見学ってことで許してもらおう。

見学という大義名分を得て、ずうずうしくもカフェにも入ってみた。
6-7年前に分譲前見学で来た時はまだ「オープン予定」、
だったので、カフェとしてここにくるのは初めてだ。

「入居者以外お断り」かどうか気になったが、ちゃんと
クロワッサンとコーヒーなぞをいただくことができた。(660円)

売っているパンの種類がウチの集合住宅のカフェで
売っているものと同じだったのが少々おもしろかった。
(あんこクロワッサンとか、ツイストチョコパンとか・・)

また、カフェのテーブルをDSを持った少年と、
ローラーシューズの少女たちに占拠されているのも
ウチのカフェとおんなじでこちらも興味深く思った。

ウチのカフェには、「カフェ利用以外の人はなるべく席を占拠しないでね」
的な紙が貼ってあったりして少々汚らしかったりすること。
ウチのカフェの椅子がここよりショボイかったり、
観葉植物がなかったりするので少々羨ましく思いつつ、
コンビニの品ぞろえとカフェのメニューの豊富さではウチのほうがよいな・・・
と思えたので、まあよしとした。 

クロワッサンとコーヒーをいただきながら、
妹と人生やら何やらについて色々話をした。

「生きていくのは大変だよね・・」
「最近、社会全体が競争・競争で、みんな仕事を
 わざわざ大変なものにしちゃってる気がする」
「不必要なまでに大変じゃなきゃ稼げないような世界に突き進んでるんじゃない?」

結構妹の観察眼はさすが兄弟だけあって、
自分でも納得いくことも多く、しかも視点は別なだけに、興味深いものがあった。

妹が数年前までいた広告会社では、
40代後半の年収1000万・2000万もらっていた人が
不況で高給がゆえに首きられたり、チームのほとんどが
いなくなっただの、精神が参って去って行った人の話だの、
(妹もそういう位置づけになってる)そんな話や、
大学院で研究畑に進路変更したものの、
やっぱり学者の道はそれはそれで(収入面やら亜流扱いされるやら)
大変だという話やら、まあ、何するにも大変だなあという話をした。

自分も例外ではない。
まあ、もうすぐ社会人になって10年になるわけだが、
今の企業にいるのが本当に自分の進むべき道だという
堅い確信があるわけではない。

窓の外でローラーシューズの無邪気な少女たちが
楽しそうに遊んでいる様が印象的だった。
お金やら仕事やら将来への不安やら何やらの悩みとは
今のところ無縁である彼女たちがうらやましくもあり、
将来そういうのに絡めとられてしまう(可能性が高い)であろう
ことがかわいそうでもあり。

仕事以外に一つの芯を持ってないと、
おそらくよっぽど幸運な人以外は
心をつぶされてしまうのが、現代日本社会の
給与所得者というものなのかもしれない。

我々は決して悲観的にはなったわけではない。
僕も妹も、どちらも今色々と苦しい。
だが、妹は研究という自己実現軸と、
仕事という経済軸の両立を目指す方向を目指している。

僕は、今のところ仕事軸しかなく、それでよく落ち込むことが多々あるのだが、
結婚して息子ができた今、今後は家庭軸も大事にしたいし、
別の自己実現軸も追及することで、仕事での失望やら云々だけで
心が折れてしまうリスクを軽減できるなという気づきを得ることができた。

「健康に(体も心も)、にこにこ暮らす」

これができれば、それでいいじゃないか。

そういうわけで、決して明るくは成りきれないが、
兄も妹も生きてゆくためのビジョンのようなものを確認できたので、
(少なくとも僕は)ちょっとだけ満足して家路についた。

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コメント

今日電話で妹がブログを書いていることを知った。

「ひみつブログなんだからねー」とかいってたけど、
兄というものは何歳になっても妹をからかうのが仕事の一つなので、以下に晒すことにするw

http://d.hatena.ne.jp/mirabilia/

にひひ^^

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