カテゴリー「グルメ・クッキング」の7件の記事

2019年5月22日 (水)

ボンディ系欧風カレー

神奈川県横浜市に住んでもう10年以上が経った。横浜市での生活は気にっているが、私の中で一つだけ足らないのが「ボンディ系欧風カレー店」の存在だ。

 

1990年ごろだったか。私が高校生のときに四谷三丁目にあった塾の帰りにたべたオーベルジーヌのカレー。
そのときから私の中で、一番大好きな食べ物はオーベルジーヌのカレーだ。
塾での勉強がよくできた日に自分へのご褒美として食べたあのカレーは、
私の中でのカレー評価の最高位Sランクとして20年以上君臨し続けている。

 

その数年後大学生になって本郷三丁目にあるプティフに行くようになった。インターネットというものを
知らなかったころ、食べログもなにもなかったあのころ「オーベルジーヌのようなカレー」を出してくれる
店に偶然であえたことに喜び、驚き、そしてそこで「欧風カレー」というジャンルがあることを認識したんだと思う。
人生の目的・進路もろもろに悩んでいたあの頃、あの店とあのカレーは日々の生活に彩を与えてくれる貴重な存在だった。

https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131004/13003540/dtlrvwlst/

https://blogs.yahoo.co.jp/nagisa_aoi21/60332481.html

そして社会人になったころだったか、初めてオーベルジーヌに出会ってから10年近い月日が経ったのち東中野のメルヴェイユ(店名がその後ミ・ドゥに変わった)に出会った。私の中での欧風カレー店3店目だった。先ほどWeb検索をしたところ10年以上前のブログ記事で店主がペルソナから独立した方であったことを見つけて、なるほどと頷いた。

https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131901/13001025/dtlrvwlst/

https://blogs.yahoo.co.jp/masa72z1/4095123.html

 

私の青春時代を彩ってくれたこれら「欧風カレーレストラン」は、今すべてなくなってしまった。

正確に言えばオーベルジーヌはデリバリー専門として生き残っているが、横浜にはデリバリしてくれないし、訪れて食べるためには食べる場所を確保しないのがつらい。実際8年ほど前どうしても食べたくなって四谷三丁目を訪れたことがあった。プラスチック容器に入ったカレーを買い求め、神宮外苑のどこかベンチに座って寒空の中、あわただしくいただいた。往年の味には感動があったものの、貴重な週末の時間に求めるエクスペリエンスとして「プラスチック容器+ベンチ」での食事は厳しいものがある。食べ終わった容器を捨てる場所を探すのにとても苦労したのをよく覚えている。そんなわけで、今の私は「オーベルジーヌ代替となりうるカレー」を頂けるカレー店を横浜から追い求めている状況がずっと続いているわけだ。

https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130903/13000974/

 

最近、休日のたびに息子と一緒にカレー店巡りをしている。横浜阪東橋ICを降りてすぐのところにある
アルペンジローや、戸塚駅のボンベイ、七里ガ浜の珊瑚礁などが二人の定番だ。が、やはりそこで私がついつい追い求めてしまうのが「欧風カレー」だ。
ときどき第三京浜や首都高を飛ばして1時間ほどかけて神保町や洗足にあるボンディにも行く。それは、私の中でのカレーランク最高峰であるオーベルジーヌをはじめとする「ボンディ系」を食べたいからであり、息子にも教えたいからだ。

しかしながら、いくらなんでもガソリンと時間と高速料金・駐車料金をたんまり使ってカレーを食べに東京まで行くのは
色々な意味でつらい。だから毎週末、スマホやPCのGoogle検索窓に「ボンディ系 横浜 カレー」などといったキーワードを打ち込んでいるが、毎度30分程度の時間を浪費して落胆するということで終わってしまっている。

だからこそ、ここで声高らかに主張したい。
「人口900万人を擁する神奈川県、どこにもボンディ系がないって、絶対おかしいと思う。」
「神保町にあんなにたくさんあったってしょうがない」
「ボンディ系欧風カレーよ南に来てくれ~」

そう、日本の最南端の島は沖ノ鳥島である。それにもかかわらず。
ボンディ系欧風カレーの最南端が目黒区洗足のボンディ洗足店であり、
人口900万人を擁する神奈川県という市場があたかも存在しないかのように扱われているという現実があるのだ。

車で30分程度の場所にボンディ系カレー店があるとないとでは、QoL(生活の質)が全く違う。

埼玉には何件かボンディ系があるという中、Web空間をいくら調べても900万人の神奈川県民誰一人として
このことに声を上げていないというこの異常な状態を解消しなくてはならないっ! 
そんなパッションでこの文章を書いた。 

私と同じようにボンディ系を愛する神奈川県民の方、
もし県内にボンディ系近い味のカレー店を知っていたら、ぜひ教えてください。
そして、ボンディ系欧風カレー店の方、もしこれをご覧になることがあったら、
ぜひ横浜に(駐車場つきで)出店考えてみてください!

参考: http://currynews.net/%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%90%8D%E5%BA%97/%E3%80%90%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%94%E3%82%92%E5%A4%A7%E5%85%AC%E9%96%8B%E3%80%91%E3%80%80%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8C%E6%97%A5/

 

2008年7月31日 (木)

スガキヤのスーちゃん

F1000046 「らーめんを食べに行こう」

今回妻の実家に来て、妻が最初に僕を案内したがったのはラーメン屋さんだった。

よっぽどすごいラーメン屋さんなのかと思っていたのだが、なんとそのラーメン屋は西友の3階に入っているお店だった。

お店の名前は「スガキヤ」というらしい。

状況からみて、決しておいしそうなラーメン屋には見えない。なにせ西友の3階に入っているのだ。

しかし、当人は「すごくおいしいんだよ!」とにこにこしている。

おそらく、彼女が子供のころから、何かのイベント、たとえば通信簿をもらってきて夏休みが始まった日だとか、そういうときに、きっと妹たちと一緒に、お母さんに連れてきてもらったり・・ そういう楽しい思い出の詰まった店なのだろう。

よく見ると、お店のキャラクターと思しき「スーちゃん」とやらの生誕50年祭キャンペーンなんかをしている。

http://www.sugakico.co.jp/ (←スーちゃん  なかなかかわいいw)

かわいいスーちゃんに、私の知らない妻の少女時代が投影され、西友の3階にあるラーメン屋さんを「おいしいんだよ!」と無邪気に勧める笑顔の妻がなんだかとても可愛らしく思えた。

F1000045 その旨妻に伝えると、「そんな、馬鹿にして・・本当においしいんだよ!」としかいわない。

いや、そうじゃなくて・・

いちおう、「かわいいね」って、滅多に言わないようなこと言ってあげてるんだからさ、「うふふ(はぁと)」とかいえばいいのに・・・ あー、わかってねぇなぁ、こいつわ・・・

注文した肉ラーメン。370円。

確かに結構美味しかったかなw

どうやら名古屋を本拠地として、そこから西方向に展開しているチェーン店らしいです。

その後、妻は、さらに「チョコクリーム」なるチョコレートソースがけソフトクリーム的な物体を注文し、「これが私のチョコソフト好きの原点!」などとのたまいながら、幸せそうにしていました^^

僕にとっても、「妻がかわいいスーちゃんに見えてくる、幸せなお店」だったのかもしれません。

2008年1月 5日 (土)

ワイルド・ストローベリー

F1000019ウェッジウッドのワイルドストローベリーの紅茶カップを8客購入した。やっぱりあの柄は好きだし、ウチのインテリア的にもそこそこハマるはず。そう考えてずっと買う機会を伺っていた。母には「あんなの、イトーヨーカドーでも売ってるんだから、全然面白くもなんともないわよ」などといわれたりもしていたが、そんなのムシムシ。好きなモノは好きなのだ。

まあ、そんなワイルドストローベリーだったが、なかなかお高いお買い物のため、ずっと購入は見送られていた。しかし今日、非常にひょんな拍子で8客も買ってしまった。

というのは、オーロラモールのダイエー(正確にはダイエー東戸塚店)にふらりと立ち寄ったところ、お正月セールだかなんだかしらないけど、4客セットで10000円という大特価を目にしてしまったのだ。(イトーヨーカドーじゃなくてダイエーかいw)

しかも、セールで全品10%OFFということ。即ち4客9000円。
迷わずゲットモードに移行してしまった。

割れたりしたときに定価(一客6300円)で買い足したりするのもきついので、お一人様1点限りだったが、連れと二人ということで2セット購入したというわけ。

F1000018これでティータイムの幸せ度が2倍ぐらいになるなぁ^^ うれしい、うれしい。

2007年11月12日 (月)

那須の石窯料理 Powwow

那須での2日目。

おいしいお昼ご飯を探してさまよった挙句、
栃木県那須町高久乙3368-141にある

石窯料理&ピッツァ
Powwow

というお店にいきました。


最初は街道沿いのおしゃれなイタリア料理店に入ろうと思ったんだけど、
タバコぷかぷか吸いながらメニューのところに張り付いている臭い馬鹿野郎がいて、
うざかったのでなんとなくやめ。

その後いろいろ車でまわったんだけど、そこからが大変だった。


那須のきれいな田園風景をドライブしていると、
風景と調和しない店や、風景を乱すでかい看板を出している店にお金を払うのが
悪いことである気がしてきて、全然店が決まらなくなってしまったのだ。

おいしそうな店の看板をみつけても、看板が景観を少しでも乱していると
感じられたら、その店はダメ!

そんなとき、田舎道のなかにひっそりと建っていたのがこの
おみせとお隣のCucina Hasegawaというところの2軒。

林のなかに、そこがレストランであることと
しゃれた雰囲気であることを予感させることだけを伝える
控えめな看板があり、素敵な別荘風の建物が建っている。

「目が飛び出るほど高かったらどうしよう。。」

という不安はあったが、

 「景観を汚している店に一円でもお金を払うことは、
  それは日本の景観汚しに加担すること。」
 「景観に貢献している店にエクストラのお金を払うことは、
  それは日本の景観美化に貢献すること。」

そういう考えに基づいて、思い切って入ってみた。

結果。おおあたり。
おいしいし、サービスもよいし、安い!

「また那須にいって、あそこで食べよう。」

そう思わせるだけのパワーのある最高のお店でした。
オーダーしたのは、ピザのセット(700円+400円ぐらい)と、
チキンの石窯料理(1500円ぐらい)。

感想:

 ・ピザは普通かな(おいしかったけど驚くほどではなかった)。
  でも、セットのオードブルは驚きの美味しさだった。

 ・チキンの石窯料理ってのも驚きのおいしさだった。

おいしさで驚く体験ってなかなか出来るもんじゃないでしょ?
それが2回あったってのは、すごいことだよ。

ホント、ああいうお店に繁盛してもらいたいものです。

2007年8月11日 (土)

緑園都市お好み焼き

緑園都市でお好み焼きをたべた。

いつも、お好み焼きというと、南本宿の
「くまさん」というところにいっていたが、
何事も二重化しておこうという考えのもと、
新しい店舗開拓を行った次第。

 (お好み焼きが突然食べたくなったとき、
  たとえ片方が定休日や臨時休業や
  つぶれたとかそういう事態でも、
  問題なくお好み焼きにありつけるようにするため。)

店の名前は楽喜家。
 #ラッキーハウスと読むらしい。

お値段お手ごろ、量たっぷり。
2000円以上たべたら駐車場無料。

大人二人でも、お好み焼き(豚)
焼きそば(豚)なんてのを頼むだけでは
2000円にはならないし、かつ、
それだけ食べると腹いっぱいになってしまうので、
注意が必要だと感じた。

それと、席が狭い+結構店があいているのに、
隣に客がいる狭い席に通されたこともマイナス
要素となり、評価はくまさんより下となった。 
 (店のもてなしの心の有無って
  こういう形であらわれちゃうんだろうねぇ・・)

ということで、通常使うプリンターならぬ
通常使うお好み焼き屋としては、
南本宿の「くまさん」のままとなりました。

 #くまさんは駐車場無料なので、
 #精神的になんか楽チン
 #それと、接客上の不愉快な想いも
 #これまで特になし。

以上。

2007年6月24日 (日)

B★Marlin

横浜市泉区領家3-12-9にあるレストラン
B★MARLINにいきました。

 ・生ハム・ベーコンピザ  1380円
 ・ハンバーグセット     1450円

数日前に車でふらふらとこのあたりに迷い込んだとき、
かっちょいいレストラン発見!ということでチェックしていたので、
食べに行ってみました。

内装もなかなかの雰囲気。

 #でも、ワイルドっぽい雰囲気目指してそうなわりには
 #ちょっと綺麗すぎるかな?
 #数年経つと味が出てくるかもだけど

お味は、そんなに印象に残るものでもなかったけど、
まあ悪くないかな。

このあたりにしては、かっこよくておしゃれな店なので、
応援したいです。

2005年3月14日 (月)

チャイナタウンの日式ラーメン店

日曜日。はらがへって、無性にラーメンがくいたくなった。
そこで、中華街の味千○ーメンに向かった。
以前友人と一緒に食べに行き、なかなか美味しくて
満足した店である。

Grand Centralから緑の地下鉄に乗って急行で2駅。
Brooklyn Bridge - City Hall で下車し、
巨大な市庁舎を横目に北東に歩く。

10分ほど歩くと中華街の南東の端に出る。

目的の味千ラー○ンは、ここにある。
中華街にあって明らかに日本人経営の
日本ラーメンが食える店である。

ラーメンは、日本に限る。
とんこつスープ、チャーシュー、腰のある麺。。
あの味は日本のものだ。
中国系の店で食べる麺は別物だし、
正直自分はあまり好きではない。

見えてきた、腹減った、ついにきた!
味千ラーメ○だぁぁ

入り口に元祖熊本ラーメン!などという
POPや、紹介された日本の雑誌の表紙などが
飾ってある。

らーめん、ラーメン、うれしいなぁ^^
私は、ほくほく気分で店にはいった。

One? (おひとりですか?)
 Yep. (あい)

店員はみな中国人である。

席に通され、メニューがきた。
わくわくは頂点に達する。

写真に写ったおいしそうな日本ラーメンたち、そして、
番外編、カレーや、チャーシューご飯、餃子、
その他各種おつまみも充実している。

全品、日本語・中国語・英語の3ヶ国語表記で
メニューのくせに、なんだかにぎやかで
グルメ雑誌を見ているような気分である。
どれもおいしそうだ。

どれもこれも美味しそうなので、
悩みに悩んだ。
そして、悩みぬいた末
やってきた中国人ウェイトレスに注文する。

Hi,

I'd like to have This.
Number 6
negi ra-men.

and .. Beef curry,
number 37.

- Something to drink??

Yeah,
let me see.
Well, hmm,

Coke, .. er..
No.

an Iced tea, please !

こうして私は、 
 ・ネギラーメン
 ・ビーフカレー
 ・アイスティ
の3点を注文した。

ラーメン&カレーって
なんやそら。
明らかに、食いすぎである。

しかし、これには理由がある。

この味千ラー○ン、
ロケーションが中華街なので
値段が安いのだ。

いつも平日お世話になっているミッドタウンの
「めんちゃんこ亭」は、ラーメン1杯7ドル~10ドル
ぐらいのプライシングである。

それに対し、ここ、味千ラーメンは、この近辺の
中国人もマーケットに入れているためか、
ラーメン1杯が4ドル~7ドル程度。
ついついたくさん頼んでしまうわけだ。

それに、私は今空腹である。
また、ここまでのトリップ地下鉄往復4ドルかかったのだ。
少々たくさん頼まないと元がとれない気がするのだ。

ということで、私は無事注文を終え、
ふと周りを見回した。
客は少ない。 
もう昼食というには遅い時間帯だからだろう。

bgmにジャーニーがかかっている。

いいねぇ。
アメリカもあのころは輝いてたよなぁ。

ジャーニーが終わり、
次の曲が始る。
なぜか、次は日本の歌謡曲だ。

んー。。誰だっけこれ?
改めて聞くと、なかなかいい曲だなぁ。。
なんていったっけねぇこの人。。
んー。。 

しばらくすると、ウェイトレスの中国娘が
私のものと思われるどんぶりを持ってきた。

 (中国娘)Negi-Ramen?

 (私) Thank you.

いよいよ、ラーメンとご対面である。

焦るな。
紳士は喰らいつくような反応をしては品格に反する。

わたしはゆっくりと、やってきたどんぶりに
目をやった。

さてと、、

 !(;゜д゜)

なんだこれは!!

私は、自分の頼んだネギラーメンについて、
メニューの写真と、そこに書いてあった
Prime Rib Soup という表記から、
ある想定をしていた。

つまり、やってくるネギラーメンは、
コクのある濃厚なとんこつスープに、
半醤油卵と、ゴマや焦がしネギが浮かび、
その上に雪のように白い細かく刻んだネギが
ふわりと乗った、私の大好きなタイプの
豪華ラーメンであると思い込んでいた。

しかし、私の前に置かれたラーメンは、
明らかに何かが違っていた。

まず、
キャベツの千切りのようなものが乗っかっている。

 あれ?
 おねぇさん、
 注文間違えたでしょ?
 あはは。。 えーっと。

しかし、彼女は、さきほど、
たしかに不思議な発音で
NegiRamen とつぶやいて、
このどんぶりをここに置いた。。

。。
ふむ。。

私はひとつの仮説をたててみた。

これは、キャベツ色をしたネギが、
一般的にはキャベツ千切りサイズ(幅1ミリ~2ミリ)
として知られる大きさに
切られているものなのかもしれない。。

仮説を検証すべく、わたしはその
千切りキャベツのようなものを口に運んだ。

仮説は当っていた。
ネギの味がした。

。。えー。。っと。。

 ま、見た目はともかく、
 ネギはネギだし。いっか。。

ここはアメリカなんだし。さ。。
こんなことで動じちゃあかんね。

 さて、では気を取り直して、麺を、、

と、私は、キャベツ千切りの下に隠れた麺とスープの
レイヤーに箸を進めた。

 む!! ((((゜Д゜;))))

 スープが透き通っている!

まてまて。。落ち着け。。。

私のポジティブ思考回路はフル回転だ。
負けてなるものか。わたしのビューティフル
サンデーランチはハッピーなものでなくてはならない。

見た目は味とは関係ない。
ネギで意表を突かれたばかりじゃないか。
このPrime Rib Base Soupも、
透き通っていながらにして、
私の期待どおりの、
濃厚とんこつ味なのだ。
きっと、絶対、。。

ずずず。。

( ̄ー ̄)
 んー。。
  やっぱ、見た目どおり、
   さっぱりめじゃのぅ。。

ポジティブ回路は焼ききれたようだ。

。。
 
 はぁ。。

まてまて、まだ負けではない。私は強いのだ。
第二心理リカバリ機構がアクティベートする。
「がっかり心理」を薄めるため、経営分析をトピックとした
「がっかり迂回回路」にスイッチが入る。
 
  なるほど、中国人のお客さんに合わせて
  中国風アレンジしてるのねぇ。。
  ロケーションからしてしょうがないか。。

  ここだと、rentはたぶんミッドタウンの
  半分ぐらいなのかな??もっと低いだろうな。。
  人件費は。。

迂回回路の活性化により、
がっかり感情はしっかり緩和された。
  
リカバリに成功した私は、残るカレーと
アイスティに期待をのこし、
40%ほど中国ラーメン化した
熊本ラーメンをそこそこ楽しんだ。

  食えなくはないさ。
  それに、日本の不味いラーメンよりは
  ぜんぜんうまいよ。
  
  うんうん。

  卵と一緒に食えば、ちょっと
  こってりっぽいしさ。

馬鹿な私は、自己洗脳しやすい。
幸せだと思えば幸せになれてしまうのが、
私の最大の強みである。

そして、しばらくして期待のカレーがやってきた。

 待ってました! 

これで形成逆転である。ちょっとラーメンは
ハズレ気味だったけど、ついにカレーがきたのである。
もう安心である。

私は安心しきっていた。
私がカレー中心極限定理と呼ぶ定理が
世の中に存在するからだ。

カレー中心極限定理について説明しよう。
この定理は、簡単にいうと、

  店によるカレーの味は、それぞれ特有のばらつきを
  もっているものの、全体としてみたとき、(一部の
  例外を除き)それは、カレーとしての特性をもっており、
  かつカレーとしての特性を持った食品は、
  必ずそこそこ食える。

というものである。

私の経験上、3シグマ、いや、4シグマぐらいの
範囲でこの法則が成り立つのだ。

私は30年の人生の中で、この例外に出会ったことは
2度しかない。
その2度を除き、カレーをたのんで、食えなかった
ことはなかったのだ。

つまり、私にとって、カレーは低リスクな、期待効用の
安定した食べ物なのだ。

今回のカレーは、メニュー写真をみたとき、
さらさらしていて、私の理想の
カレーとは違うものであることは想像されていた。

さらに、福神漬け、及び、らっきょうがついていないため
その時点で私の中でのカレー格付けは最高でもCである。

最初から高望みはしていない。
そこそこの満足が約束されていることに意義があるのだ。

このようなpre-existing conditionの元、
私はカレーと対面したのである。

そして私は、とくに大きな期待はせず、
しかし一定の安心感をもって、カレーと
ライスをちょうどよい比率でスプーンに杓い
口にいれた。

((((゜Д゜;))))!!!!

び、、、

微妙だ!

3シグマは越えていないが、
確実に2シグマは越えている。

不思議な香りが口の中にひろがっていた。

全体を支配するカレーの味はランクで
いって、D程度だ。

前述のように福神漬けがついていない時点で
C評価より上はありえないので、まずまず
期待値といったところだ。

しかし、

決して、破壊的にではないが、微妙に
不思議な香りがする。それがなんだか
薬品的な感じの香りである。決して
心地よい香りではない。

微妙だ。。。
微妙すぎる。。

スレスレだ。。

愕然とした。
確実と思われたカレーによる
安定効用がもたらされなかったのだ。
予想外の事態だ。

ここは、日本人経営のラーメン屋であると私は
確信している。メニューや、店のロゴデザインからして
絶対にそうだ。

なのに、なぜ、このような味になるのか。。
二つの可能性が考えられる。

#可能性1
  中華街の中で、日本人客があまり来ないため
  日本人的味ではもうからず、中国人好みにアレンジした

#可能性2
  経営者は、現場を中国人主任に任せ切りにしている。

ふむ。どちらにしろ、
私は、ここのターゲット顧客ではないということか。。

参ったなぁ。。これは。。
ひょっとしてやってしまったかもしれない。。

。。そうだ。。やってしまったっぽいなぁ。。
。。私としたことが、。。うかつだった。
日本ラーメン店だと思って油断していた。。

そう、私は、
うかつにも、アメリカで食べ物を選ぶ際の
大原則を忘れてしまっていたのだ。

アメリカでは食品選択に際して冒険をしてはいけない。

軽い気持ちで、
 「なんだか、これおいしそう!」
なんて選ぶのは、非常に危険である。

そう思ってたべた、幾多の”食品”は、
私に、世界の広さ、味覚表現の可能性の広さを
教えてくれたことを認めよう。。

しかし、9割9分、まずかった

高校生の時、ニューヨークに初めて降り立ったあの頃。
たくさん失敗をして家族みんなで悟った法則。

そうなのだ!

アメリカでは、
日本人コミュニティや、日本人の口コミで
「これは美味い」と認定された以外のものを食べるのは、
常に高いリスクを伴っているのだ。

近所のスーパー、D'AGOSOTINOのスナック菓子コーナーで、
金髪の美しい女性が、
 「これおいしいのよー」
 「3パックぐらい買っちゃおうかしら!」
 「あなたも、ためしてみて」
などと話かけてきたので、
ためしに、それを買ってみたことがあった。
 
 スナックは
 むせるような強烈な
 チーズ爆弾味であった。
 
普段ならそんな馬鹿なことはしない。
金髪美女に惑わされ油断してしまったのである。

また、こんなこともあった。
私がいつも買うダノンの証明済みヨーグルトの
横に、一本4ドルもする200ミリリットルぐらいの
超高級飲むヨーグルトがあった。

みるからにおいしそうなビンに入っている。
1本400円の飲むヨーグルトなんて、日本にもなかなか
売ってないべ。フフフさすがは、金持ちの町
ニューヨークミッドタウンじゃw わしもプチ貴族として
このくらい買っちゃうよーん!

1本400円の超高級のむヨーグルトは
 死ぬほど濃い味で
 飲んだら喉がカラカラになった。

普段ならこんなことはしない。「おいらもプチ貴族」
なんていう思い上がりが、私に油断を与えたのだ。

アメリカになれたとはいえ、まだ、
油断するとこういう目にあう。

そう、日本風ラーメン屋だからっていって
油断してはならなかったのだ。

しょうがない、最後のアイスティに賭けよう。
すっきり午後ティーですべてを洗い流してしまえばいいんだ。

「終わりよければ全てよし。」

先人は良い言葉を残したものだ。

っていうか、アイスティまだかよ。。オイ
食い終わっちゃうじゃねぇか。

ハァ さては、
日本のファミレスみたいに、
「食後のアイスティで
 どうぞごゆっくり」
なんていう風に解釈したな。
俺は、一緒派なのに。。

しょうがない、催促するか。。
一息ついて、ポジティブ回路を強制稼動する。
私はいかに追い詰められようと紳士であるのだ。
丁寧に仮定法でにこやかに、お願いしてみた。

Could you bring my iced tea now?

店員がちょっと変な表情を返した。
ちょっとにこにこしすぎだっただろうか?
まあいいや。

そして、1分後、大きなグラスに、泡だった
アイスティがやってきた。

。。
泡立ってる。。

。。
いや、
けっこう、泡立ってる。。

まあいいや。。一生懸命
かき回してくれたのだろう。。
ぜったいそう!
ぜったい洗剤じゃない!

もうやけっぱちである。
おいしい午後ティで、すっきりさっぱりしよう。

ストローは、上半分紙かぶり形式で、
すでにささった状態でやってきた。

私は、その紙を抜き取り、おもむろに
まだ泡立っているアイスティをちゅーっと吸う。

。。。

(iдi)アマァァィ;;

。。

(iдi)しかも強烈レモンもどきフレーバァァァ;;

。。

なんと! ここにきて、意外な伏兵の登場である。
アメリカ勢である。

中国と日本の間を揺れ動いている限り、
午後ティのウーロン茶の間の内分点にアイスティの
味は落ち着くはずだった。

しかし、
ここは良く考えたらアメリカだった。。
中華街の日本ラーメン店ではあるが、
ニューヨークなのだ。

アレがでてくる危険性は予測できたはずなのに。。

弱ったところに
ネスティの登場である。。。

完全敗北。。という言葉が自然に頭に浮かんだ。

一瞬の気の緩みが全てを台無しにするとは、
まさにこのことである。

3戦3敗とはこのことである。
惨めなさびしい本日の敗者とは僕のことである。

自分の油断が恨めしかった。
空腹だったとはいえ、
いくら美味しそうなメニューだったとはいえ、
ここはアメリカなのだ。。

あるレストランのひとつのメニューがそこそこ
食えたからといって、
同じレストランの別のメニューに世界の広さを
痛いほど思い知らされる。
それが日常茶飯事な油断禁物のアメリカにいるのだった。。

まあいいさ、今日は学んだよ。。
まあいいさ、blogに書くねたができたよ。
まあいいさ、俺は今生きている。死んだわけでもない。
いいじゃんいいじゃん(*´Д`*)

私は、人工レモンフレーバーネスティを飲みほし、
最後の笑顔で、ウェイトレスに言う

Check please!

そして、伝票がやってきた。
なぜか、やってきた伝票は、2枚あった。

1枚目はいつもの見慣れた
レストラン伝票である
合計額に、税額の2倍にあたるチップを足した
金額置いて退散すればよいのだ。

んで、2枚目って。。?

いやな予感がして、
見ないほうがよいかなとは思った。
が、やはり、ちらっとみてみてしまった。

 ・Negi Ramen
 ・Beef Curry
 ・Total

。。。 
  やっぱ、忘れてたのね (;´д⊂)
  アイスティ。。
    
    食後に持ってくるとか、
   ・・ 配慮とか、、そういうの
   。。 あるわけないもんね。。。
       アメリカの中華街なんだから。。

かくして、
日本人経営者が、少なくとも半年は
現場に来ていないことを確信し、
私は店を後にした。

 明日からまた仕事だ。。

日曜日の太陽は沈みかけ、
ニューヨーク中華街にはつめたい風が吹いていた。

Haruya's Violin

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