昨年に続き今年もスズキメソード夏期学校に参加しました。今回は私は参加者ではなくて保護者としての参加。最近仕事が忙しく、色々な曲を練習する余裕がないので参加者としての参加は見送りました。はるやは今年は7巻のバッハ協奏曲イ短調1楽章のクラス。また、いよいよ弦楽合奏クラス(弦楽B Vivaldi 調和の霊感 3-11の1,3楽章)にも参加ということで楽しみです。
Vivaldi 調和の霊感 3-11はこんな曲。パパ的には昔から大好きな曲です。
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今年も昨年同様宿はチサンイン塩尻北。これまでの松本来訪履歴(+はるやのクラス)は以下のような感じだが、
2013年3月(4歳) 世界大会 1巻ゴセックのガボット
2014年8月(6歳) 63回夏期学校 4巻 Vivaldi Concerto A-moll 1楽章
2015年8月(7歳) 64回夏期学校 5巻 Vivaldi Concerto G-moll 1楽章
2016年8月(8歳) 65回夏期学校 6巻 Corelli La Folia
2017年8月(9歳) 66回夏期学校 7巻 Bach Concerto A-moll 1楽章
じいじ達も来てくれた64回以外は全部ここに泊まっていることになるかな。(64回はよろずやさん)
理由はとにかく値段。松本市内からは少し離れているけど、朝食もついていて洗濯機も使えるし、なにより、3人で一泊1万以下に抑えるのはここでしかできないので…
今年ははるやにとって弦楽という新要素もあり事前準備の必要な量がだいぶ増えている一方で、夏期学校前に色々なことがあり、とにかく事前練習不足。さらに、パパ的には仕事が忙しくて進まないメンコンの個人練習をこの機をつかってやるべく今回は参加者にならずに同伴者としての参加を選んでいるわけで、個人連練習というのがとにかく大事になってくる。一方で練習室を用意してくれるような旅館・ホテルに泊まるお金はなく、いつものチサンインで済ませるため、考えた末の結論は松本のカラオケボックスを活用するというアイディア。
これまでもパパ的にはバイオリンの個人練習場所として、時々カラオケボックスを使ってきたのでそれ自体は新しくないのだが、夏期学校とカラオケルームレンタルという組み合わせは我が家的には初のトライである。
【7/31】
富岡製糸場によってから碓氷軽井沢インターで降りて下道で松本に向かった。
松本到着後、まずカラオケでの個人練習という今回の新テーマを具体化すべく松本周辺のカラオケ店の状況を確認。開店時間や料金などを調査した。最初に立ち寄ったBigEchoが軒並み11時開店ということがわかり、それだと朝練習には使えないため困っていたところ、次に立ち寄った平田駅前のコートダジュールが料金的にも開店時間的にも素晴らしいことが分かった。というのもなんと、8/1から24時間営業に変わるということ。つまり明日から朝も開いてる。しかも料金はBigEchoの約半額。これは運命でしょうということで、こちらを練習場とすることに決めた。
その後チサンイン塩尻北にチェックイン。ばんごはんは宿の目の前のスシロー。
【8/1】
朝、平田駅前のカラオケのコートダジュールに立ち寄り2時間ほど練習。12時ちょっと前に松本の市民芸術館で受付を済ませ、昼から開校式。今年は早野会長に変わってからの初の夏期学校。昨年がどうだったかよく覚えていないけれど、今回は生徒たちは壇上に上がらずの開校式だったので、テンポよく進み、1時間弱で終わったのはいいことだと思う。
スズキメソード夏期学校の改善すべきと思われるところのひとつは、1000名ほどの生徒たちの誘導の部分だと思うし(ステージ上がるのにも下がるのにも時間が非常にかかる)、 きらきら星やらなにやら数曲弾くために1時間近く待つのは生徒たちにとって基本は苦痛&時間の無駄以外の何物でもないので、これは素晴らしいことだと思った。 (まあ、その間周囲の子たちとちょっとした雑談やらなにやらが楽しめるタイプの子にとっては無駄とも言い切れないと思うけど)
開校式が終わるとグループレッスン。よくグループレッスンをされているいわば馴染みの先生方々が担当されてのレッスンだった。 弓の場所を日本列島に例えて「はい、東京で用意!」「沖縄!」 なんていう風にやったのは面白いなと思った。我が家のように、まだ分数がちゃんとわかってない子に、「元から1/3ぐらいの場所で」とか説明してもわからないだろうし、伝える側も面倒なので、ついつい「弓のどこで弾くか」の指示が「元」「真ん中」「先」とかになっちゃっている場合、特にいいなと思った。「北海道」「仙台」「東京」「大阪」「九州」「沖縄」で6か所指定可能なので、より解像度が高い感じで弓の場所の指定ができるもんね。
グループレッスンのあとは、16:00からいよいよ弦楽Bクラス(Vivaldi 調和の霊感 3-11の1,3楽章)の初合わせ。指導は松本先生という方。はるやは第1バイオリンを選択していたのですが、練習開始が2週間前ぐらいだったのでまだ微妙に弾けてない部分がある状態だったため色々と気をもみました。が、朝のカラオケでの練習の成果もあり、なんとか「アンサンブル練習以前」という状態は回避できました。
↓後日撮影。"台紙"となるオケ音源のテンポがだいぶはやくて追いつけてないところなど多いですが、この練習では先頭切ってはしってしまっていました。家で練習したときのテンポが上記動画で結構はやかったからというのもマズかったかな…
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疲れてしまったことと、次の日のバッハA-mollの練習もまだ不十分だったこともあり7時からの夜のコンサートはスキップ。ステーキ屋さんでゆっくりと晩御飯を食べてから、またカラオケコートダジュールにこもって個人練習。手元に残っているレシートによれば、19:22~22:23の3時間の練習で、なんとかボウイングの間違いや、開放弦と4の指の違っているところなどをほぼ直してゆきました。2時間で終わらせたかったんだけど、なかなか間違って覚えてしまった癖がとれなかったりで、30分延長を2回してしまった感じ。
【8/2】
午前中はクラス別教室。バッハの協奏曲Amoll 1楽章は20番教室で会場は第一高等学校。
こんな曲ですね。
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申込が遅くなった我が家はAB2つあるクラスのBクラス。指導担当は末廣先生、守田マヤ先生、高田先生の3人の先生方でした。色々学べたことすべては書ききれないけど、だいたい以下のようなお話。
・末廣先生: 最初のEの音程。共鳴の1点を意識。弓のスピード。右手手首・指の柔軟性。
はっきりとした音で弾くための用意。ソロの部分Tuttiの部分を意識しよう。
・守田先生: バッハの時代。バロックバイオリン、バロックボウでの演奏。それを意識しよう。
右手の柔軟体操。タテタテ・ヨコヨコ・まるかいてチョン。ソロに入るところ一呼吸して
音楽が変わったよという感じをだそうよ。
・高田先生: 体全体をちゃんと使えるように。まずは楽器を置いて柔軟体操から。
縦の音楽から横の音楽に変わるところ。歩いてる?ユラユラと踊ってる?
どっちのほうが合うかな?
過去のクラスでは大御所先生が80%やって若手が20%ぐらいというようなことが多かったようだけど、今回は時間配分的にもちゃんと3人の先生のご指導が、ほぼ均等にそれぞれ違う角度から聴けて、保護者のみならず本人もとても面白かった模様。はるやの口から「えっ、3回だけ?もっとレッスン受けたいな」なんていう言葉が聞けたのは初めてかもしれない。素晴らしいレッスンでした。
クラス別レッスンが終わった後、昼ごはんは3年前の世界大会の時に先生に連れて行っていただいたガレージというお店でいただき、
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その後市民芸術館に移動。13時からのグループレッスンはステージに上ったり下りたりの待ち時間が長いし、時間がもったいため欠席させる予定だったけれど、はるやとしては友達もできてやっぱり面白いようだったのでやはり参加させた。(弦楽も、バッハのA-mollもそこそこできてたので少し余裕ができた。)
その後、全科午後のコンサートはスキップして、平田駅前に移動しジェラート屋さんCiaoでジェラートいただいてから、17:00から19:00の弦楽B練習に備えて1時間だけカラオケで個人練習。
弦楽Bの練習は前半ひたすらみんながそらで余裕で弾けるキラキラ星変奏を使っての「合わせること」の練習。なるほどねぇ。確かに、みんなまだアンサンブルには慣れておらずに、ほかのパートを聴いたり指揮者見て合わせるというところができず、どのパートも常に走ってしまっていたので、こういうのが必要なんだろうねぇ。2時間の練習中、40分程度「あわせること」の練習をしてから、1楽章を細かくやっていったため、3楽章はほとんどできず。大丈夫だろうか・・・ まあ、3楽章はリズム的にはずれづらそうだから大丈夫なのかな・・・?
宿に戻ってから、部屋にいると色々邪魔だということで、かあさん(妻)に追い出されるようにはるやと二人で車で出かけて、ココイチのカレーをたべ、その後「林檎の湯屋おぶ~」というお風呂屋さんに行ってお風呂に入った。しかし、ゆったりしすぎて戻りが遅くなり、やはりかあさんに怒られた。
【8/3】
午前のクラス別レッスン。先生から、「お父さんも弾けるなら参加しましょう!」とのお声がけをいただき、急遽生徒たちに交じって弾かせていただいた。 やっぱり弾いているほうが楽しい!
・重心に関して→ちょっとつま先立ちしてから弾くといいというアドバイス。なるほど。こうすれば自然と姿勢よくなるね。
→ ソロで一人になるようなところは少し前のめりになったほうがかっこいいかな。
お昼: いつものとんこつラーメン屋さん
13:00 グループレッスンはメインはスイス人の方。素晴らしい。世界大会の時も思ったけれど、海外の先生は非言語コミュニケーション(≒ボディランゲージ)を中心にしたグループレッスンが非常に上手。これなら海外からの参加者も日本の子供たちも、みんな楽しく、一緒にグループレッスンできるよね。
こういうのができる日本の先生が出てくるといいんだけどなと思いました。欧州はじめ海外のほうが言葉通じないの当たり前ということで、非言語コミュニケーションというものが一般的である一方で、日本国内だと普通にみな日本語が通じるからボディランゲージってあんまりやらない。そういう力学もあるのかな。。
でも、音楽って本来非言語コミュニケーションなわけで、鈴木鎮一先生が唱えた「言葉のように音楽を学ぶ」というスズキメソードの神髄からいったら、ああいう「なるべく言葉を使わない」グループレッスンこそ推奨されるべきなんじゃないかなぁと思った。つまり、〇〇を弾きますよーなんて話す時間があったら、もう前奏ひいてしまえばみんなついてくるし、レッスンのテンポもよくなる。静かに~なんてしゃべらずに、弓を上にあげてマネさせて音を出させなくする。言葉は最小限にして、音や体の動きで伝えてゆく。 1巻しか弾けない子たちに退屈させない工夫など含め、構成設計など事前準備は大変だと思う。けれど、ああいう質の高いグループレッスンは、とても楽しいエンターテインメントでもあり、「バイオリン楽しい!」っていう子供達の気持ちを引き出すためにも、スズキメソードの求心力というものを作ってゆくためにも、徹底的に研究・練習してできる人を作ってゆくのは大事なんじゃないかなと感じた。
15:00 VCF科(Violin, Cello, Flute)午後のコンサート。オーストラリアの後藤先生率いる斉奏は今年も健在でした。他の演奏もみな学ぶところ多かったです。
17:00 弦楽B 最後の練習 なかなかカッコよく仕上がったね。今日は3楽章もしっかりやりました。
↓後日撮影の3楽章。こちらも"台紙"の音源が速くて追いつけていないですが、もうちょっと上手に弾いてたように思います。
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19:00 公開マスタークラス見学。豊田先生指導のクラスも見たかったが、今年は初めて見る江口先生のクラスのほうを見学させていただいた。その後成果発表会を見学。
【8/4】
最終日、午前のクラス別レッスン。
午後からお別れコンサート。
終了後毎年恒例のアルプス公園でコースターに乗った。
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